きっと誰かに 小さな叫びが届く日まで

こんな夜は,やっぱりKANの「まゆみ」を聴くわけで―――歌いだしから「まゆみ」ってさぁ,すっごくストレートっぽいけど,歌詞を聞いてくとさ。

まゆみ
君は時々 つもる悲しみを
いったい どこへ流すの?
まゆみ
たまには 大きな声で
さわいだり さけんだり
ぼくにあたったりしてもいいんだよ
こんなことしか言えないぼくを許して
可もない不可もない そんな性格に
好きじゃない 悪くない 責任取れなくて
あれがいい それはイヤ それも深刻で
帰りたいでも 帰れない 人は誰もみな
それぞれの悲しみを 抱きしめ
いつも夢を見てるよ きっと誰かに
小さな叫びが届く日まで

       ―――KAN「まゆみ」―――


慰め,ひたすら慰めな歌詞でさぁ。どうしようもなく情けなくて,優柔不断で,態度が煮え切らなくて,でも,ずっとずっと言葉で慰め,謝ってる。まっすぐ行きたいけど,やっぱり回り道してみようか,みたいな。逆にまゆみさんの立場では,いつも優しく声をかけてくれるけど,どこかもどかしく,頼りないような,そんな感じで。なんだか,この曲の歌詞に共感するところが多々あってね。筆者自身も,どこか態度が煮え切らなくて,色んな人に気を使って,謝って,ときに心を開かなくて,そんな「まゆみ」を歌ってる人だなぁ,なんて。ホントにぴったり,しっくり来る曲なのです。